今日の一冊:Franklin The Autobiography 「フランクリン自伝」
今日は7月4日でアメリカ合衆国建国記念日ということもありましたので、建国の立役者の一人、ベンジャミン・フランクリンの有名な自伝を紹介します。
手元にあったこの本は The Library of America の Vintage Books シリーズから発刊されていた一冊です。ちょっと興味がわいたので Library of America を調べてみると、フランスのプレイヤード叢書を参考にして1930年代ころから文芸批評家のエドモンド・ウィルソンが発案していたものの、なかなか資金を調達できず、1982年になってようやく最初のシリーズを刊行することができた出版社とのこと。
この本が1990年の初版なので、まだまだこの出版社が新しかった頃に出てきたものだったようですね。よくある教科書の類かと思っていたら、なかなかどうして面白い歴史のある出版社でした。
フランクリンは科学者として、ビジネスマンとして、そして政治家として多彩な才能を発揮した人物ですが、この自伝にはアメリカという国を体現した人物のウィットに富んだ人生の述懐があって、当時の精神を知るのに役に立ちます。
フランクリンはいまでいうと、あきらかにハッカー的な存在です。その小利口で冗談めかした現実への向き合い方は、どこまで真面目に受け取ればいいのかも含めて興味をかきたてます。
Amazon で調べたらこのペーパーバック版はいまでは絶版のようですね。うち、絶版本多いな!
Benjamin Franklin: Autobiography, Poor Richard, and Later Writings (LOA #37b) (Library of America Benjamin Franklin Edition)
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Benjamin Franklin Library of America 2005-10-06